機能性等高品質化と識別方法の開発
本研究では、アワの新品種に含まれる健康機能性成分であるルテインを増量するため、栽培方法の改良を何度も行い、最適な条件を見つけてまいりました。また、100系統におよぶアワ遺伝資源を解析し、遺伝子多型情報を基に系統樹を構築することで、日本国内のアワ精白粒のDNAマーカー解析を行うことができるようにしました。これにより、アワ品種の遺伝的多様性を明らかにし、アワ品種の識別が容易になると共に、品質向上やブランド化に貢献することが期待されます。
機能性等の高品質化
アワに含まれるルテインは、カロテノイドの一種で、目の健康に良い影響が報告されている成分です。本研究では、アワの新品種に含まれるルテインの含有量を、従来品種や一般的に流通している品種よりも多くするために、栽培方法などの条件を調査し、明らかにしました。これにより、アワ新品種には、ルテインが特に豊富に含まれるという特徴が生まれました。
アワ品種識別方法の開発
約100種類のアワ遺伝資源について、次世代シーケンサーを用いてシーケンスリードを取得し、品種系統のゲノム多型情報を明らかにしました。そして、系統樹を作成することで、アワ品種の遺伝的多様性を把握しました。また、日本雑穀協会との協力の下、国内で流通している数十種類のアワ精白粒を収集し、これらと新品種を識別できるDNAマーカーセットを開発しました。