調理試作における加工適性評価 雑穀クリエイター 梶川 愛 さん
茹でても綺麗な黄色味、冷めたあともふやけにくく、変化が少ない食感
粒の大きさ、色目、食感など、トータルで扱いやすいアワ品種
こんな色であって欲しい! と言う綺麗な『粟の黄色味』があり、茹でてもその美しさのそん色が無いのが嬉しいポイントだと思っています。更に、茹で上がりに冷ましておいても元来のもち粟に比べて、ふやけてしまう食感が抑えられ、またデンプンのベータ化による食感の変化も最小限でモッチリを保っているので扱いやすい。冷たいデザートなどにも使っていけると思います。色目、食感、老化においてもトータルで扱いやすいです。粒の大きさも大きすぎず、気に入っています。
蕪のもち粟あんかけ
深く強い黄色みが美しく出るように淡いお料理に組み合わせました。当もち粟の、とろみが付きやすい特徴を生かし、好みのとろみ加減まで(時間延長して)加熱しても弾力もしっかりと残ることで、しっかりとした噛み応えと、シンプルなお料理ながら、もち粟をプラスすることで華やかさもあり、食感がプラスされることで満足感があります。冬の寒い時期には鮮やかなお野菜が少ないので、この強い黄色味が持ち味の、もち粟でとろみをつけるのは身体にも優しいうえに簡単調理なのもポイントです!
もち粟と人参のハルワ(インド風デザート)
エッジが立ったもち粟がアクセントのハルワ(インドスイーツ)です。本来はスパイスや甘みを強めにするデザートですが、人参の甘味ともち粟の食感と穀物の優しい甘みを損なう事の無いような配合で小さなお子様からお年寄りまで楽しめる身体に優しいおやつにしました。加熱時の濁りが少ないので、人参と一緒に煮込んでもどちらも個性は残しつつも柔らかいもち粟のとろみが全体をまとめてくれています。煮込み時に甘みを付けなければ、(仕上げにハチミツなど好みで)朝食の一品に加えて食べると栄養価と消化にも良いと思います。一体感がありつつも、もち粟の食感も楽しめます。